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2013年8月29日木曜日

《Garageband(iOS)で学ぶDTM入門》 楽器編(Keyboard)






《Garageband(iOS)で学ぶDTM入門》

Touch Instrument(楽器)編

前回までに「Garageband」の基本的な使い方を説明したので、今回から楽器の説明に入りたいと思います。


「Garageband」には、タッチパネルの性能を活かし直接画面に触れてアプリ上の楽器を演奏する事が出来ます。
これを「Touch Instrument」と呼びます。
普通の楽器は演奏出来るようになるにはある程度練習が必要ですが、「Touch Instrument」は誰でも簡単にすぐに音が出せて演奏もできます。
楽器を演奏する楽しみを味わえます。



「Touch Instrument」には、もう一つ機能がありまして「Smart Instrument」というものがあります。
この「Smart Instrument」は、自動伴奏機能も備えられています。
詳しくは「Smart Instrument」の部分で説明しますが、初心者の方でもこれを使えばすぐに曲作りを始める事も演奏を楽しむ事も出来ます。


楽器の種類は、キーボード・ドラム・ギター・ベース・ストリングスがあります。

<Touch Instrument>

Keyboard    ピアノ・オルガン・シンセサイザーなど多数
Drum        アコースティク・ドラムマシーン共に3種類
Smart Guitar   アコースティック1種・エレキ3種
Smart Keyboard ピアノ・オルガン・シンセサイザーなど多数
Smart Bass   エレキ3種・アコースティック1種・シンセ4種
Smart Strings  楽器構成は変わらないが、設定違いが4種
Smart Drum   アコースティク・ドラムマシーン共に3種類

詳しくは、追ってそれぞれの説明の際に解説します。




まずは「Keyboard」から説明します。




Keyboard

まず「Keyboard」のTouch Instrumentには、2タイプ存在します。
1つは、鍵盤が表示されている画面の「Keyboard」
もう1つは、自動伴奏機能のSmart Instrumentの「Smart Keyboard」
「Smart Keyboard」に関しては、後に説明します。


「Keyboard」には様々な種類の鍵盤楽器の音色が収録されています。
全部で80種類もの種類の楽器が収録。

楽器の種類を大きく分けて6つのカテゴリーに分かれています。

Keyboard ピアノ・エレクトリックピアノ・オルガン・クラビネット 計8種類
Classic  シンセサイザー                    計16種類
Bass   シンセベース                     計16種類
Leads    シンセリード                     計16種類
Pads      シンセパッド                     計16種類
FX     シンセサイザー                     計8種類




まずはKeyboardのピアノから。


まず鍵盤の機能の説明をします。



は、オクターブの高さを変更します。

を押すと、左は1オクターブ低く・右は1オクターブ高くなります。



は、サスティーン(持続音)を設定します。



ピアノのダンパーペダルのように、これをONにすると鍵盤を押さえ続けなくても音が持続されます。
サスティーンは、ピアノロール画面からも入力できますので、ペダルのデータをリアルタイム録音でなくても入力出来ます。
通常はOFFになってますが、右にスライドさせるとON出来ます。


(グリッサンド)は、通常はこの状態で演奏します。

グリッサンド(滑奏音)出来る状態なので、鍵盤の位置は移動しません。


(スクロール)は、鍵盤の位置を移動する時に切り替えます。

をタップするとこのモードに切り替える事が出来ます。



(スケール)は、メニューに書かれたスケール(音階)を選ぶと、そのスケールが配置された鍵盤が表示されるモード。

この機能を使うと特定の音階を知らなくても、鍵盤を辿るだけでそのスケールが弾けてしまいます。

設定出来るスケール(音階)は以下の通りです。

メジャー
メジャーペンタトニック

メジャーブルース

ミクソリディアン

クレツマー(フリジアン・ドミナントスケール)

マイナーペンタトニック

マイナーブルース

日本(中空音階)

マイナー

ハーモニックマイナー

ドリアン

東南アジア(ペロッグスケール)

以上、これらスケールが鍵盤に配置されます。
このスケールを使ってアイデアを錬るのもいいのではないでしょうか。




は、アルペジエーターと言ってアルペジオ奏法(和音を分散して演奏する)を鍵盤を押さえるだけでアルペジオ奏法で自動演奏する機能です。
実行をONにすると機能が利用出来ます。


音の順番は、アルペジオをする音の方向を指定します。

音の長さは、アルペジオ演奏する音符の音価を指定します。

オクターブ範囲は、アルペジオが演奏される音域の幅をオクターブで指定します。


最後にピアノロールでのピアノのサスティーンの入力方法について説明します。
ドローツールを選択すると画面の下の方にSustainと表示されます。
そこにサスティーンのデータを入力する事で、ペダルのデータを打ち込む事が出来ます。

例えばこういう譜面を打ち込むとします。


この譜面をサスティーンを使わずに入力するとこうなります。


しかし、このサスティーンを使って入力するとこうなります。


音が短いように見えますが、ピアノのダンパーペダルを踏んだように音が持続して伸びるのでデータ的にはこれでもOKなんです。

ピアノの機能は以上です。



次はエレクトリック・ピアノです。


エレクトリック・ピアノは、2種類あります。
Electric Piano(ローズタイプ)とWhirly(ウーリッツァータイプ)の2タイプです。

先ほど説明した基本的な操作は同じなのですが、こちらにはエレクトリックならではのエフェクトが搭載されてます。


<Electric Pianoの画面>



画面の右上にがありますが、それにエフェクトの調節画面があります。
ここでエレピの音色を作る事が出来ます。

DECAYは、音の減衰の度合いを調整します。
ツマミを左に回すほど発音してからの音の減衰の度合いが強まり、スタッカートした様な音になります。
ツマミを右に回すほど発音してからの音の減衰の度合いは弱まり、鍵盤から指を離しても少し余韻が出ます。

BELLは、音の固さを調整できます。
ツマミを左に回すほど音は柔らかくなります。
ツマミを右に回すほど音は固くなります。まさにベルの様な音色になります。

TREMOLOは、音量を周期的に大小に変化させるエフェクトです。
ツマミを右に回すほど掛かり具合が強まり、揺らぎが強くなります。
ツマミを左に回すほど掛かり具合は弱まります。

CHORUSは、音にウネリを加えて音に厚みや広がりを与えるエフェクトです。
ツマミを右に回すほど掛かり具合は強まり、音に広がりが増します。
ツマミを左に回すほど掛かり具合は弱まります。



<Whirlyの画面


先ほどのElectric Pianoの画面で説明したツマミと殆ど同じなのですが、1つだけ異なるツマミがあります。他のツマミに関しては先ほどのElectric Pianoで説明したのでここでは省略します。

DRIVEは、音に歪みが加わります。
ツマミを右に回すほど音に歪みが加わります。
ツマミを左に回すほど音の歪みが弱くなります。

ちなみに先ほど説明したサスティーンは、エレクトリック・ピアノにも搭載されています。

エレクトリック・ピアノに関しては以上です。



次はオルガンです。



オルガンには設定が異なる3種類のタイプがあります。
Soul Organ     Soulなどに向いた設定(普通)
Classic Rock Organ   ROCKに向いた設定(歪んでる)
Heavy Metal Organ   Heavy Metalに向いた設定(歪みが強い)

グリッサンドやスケールなどのボタンの基本的な部分はピアノの所で説明したので省略します。

オルガンにはロータリースピーカーというスピーカーと組み合わせて演奏する事が多いです。内部でドップラー効果を利用し、音色に変化を与えるます。
詳しい構造や原理はここでは省略します。

ROTATIONは、そのロータリースピーカーのモーターの回転する速さを調整します。
FASTとSLOWがあり、初期ではSLOWに設定されてます。
FASTに切り替えると音にウネリが強くなります。
切り替えるにはレバーを設定したい方向の左右へドラッグして下さい。
先ほどのピアノのサスティーンように、ピアノロール画面でこのROTATIONのデータを入力する事が出来ます。

を押すとエフェクトの設定画面に切り替わります。


PERCUSSIONは、このスイッチを入れる事で倍音を加えます。
パーカッション的な音色に変化します。
それぞれ効果が異なります。OFFにすると効果が切れます。

CHORUSは、音にウネリを加えて音に厚みや広がりを与えるエフェクトです。

DISTORTIONは音に歪みを加えます。
ツマミを右に回すほど歪みが強くなります。
ツマミを左に回すほど歪みが弱くなります。

右のはドローバーと言ってオルガンの音色をここで調整出来ます。
をタップして下さい。


これがドローバーです。
この9本のレバーを引き出して倍音を組み合わせて音を作ります。
レバーの上に書いてある数字は、倍音の音量を表しています。
手前に引き出すほど個々の倍音の音量が多くなります。
右に行くほどオクターブが高くなります。
このレバーの引き出し具合の組み合わせで音色を作っていきます。

これでオルガンの説明は以上です。



最後にクラビネットです。


これも鍵盤の画面では、ピアノの機能と全く同じです。

を押すとエフェクト設定画面に移ります。


DAMPERは、ツマミを右に回すほど音の減衰が強まり、スタッカートしたような音色になります。

DRIVEは、音の歪み具合を調節します。
ツマミを右に回すほど歪みが強くなります。
ツマミを左に回すほど歪みが弱くなります。

AUTO WAHは、ワウエフェクト(オートフィルター)の掛かり具合を調節します。
ツマミを右に回すほど掛かり具合が強くなり、固い音色になります。
ツマミを左に回すほど掛かり具合が弱くなり、こもった音色になります。
ツマミを完全に左に回すとOFFになります。

PHASERは、原音と位相を変えた2つの音色の干渉を利用して、連続的に変化する音色を生み出すエフェクトです。
ツマミを右に回すほど効果が強くなります。
ツマミを左に回すほど効果が弱くなります。

ピアノ・エレクトリックピアノ同様、クラビネットもピアノロールからサスティーンデータを入力出来ます。

クラビネットの説明は以上です。



次はSmart Keyboardについて解説します。


「Smart Keyboard」は通常の鍵盤とは異なる鍵盤となってます。
アルペジエーター等の基本機能は、ピアノと同じなので説明は省略します。


この鍵盤は、指一本で触るだけでコード(和音)を知らなくても、楽器が弾けなくても誰でもコードが弾けてしまいます。

一番上に書かれているアルファベットは、コードネーム(和音名)が書かれています。
ここに指定されているコードが配置されてます。

それぞれ、ここに指定されているコードの展開系が配置されてます。

下部の少し黒っぽい鍵盤には、ここに指定されているコードの低音(ルート・5度)が配置されています。

(例) Cコードの場合はこうなってます。下の鍵盤から順に


上もしくは下から鍵盤を撫でるように滑らすとグリッサンドも出来ます。


上ので自動伴奏機能である「Autoplay」機能の設定出来ます。


異なる4種類の演奏パターンを設定できます。
これをONにすることによって鍵盤を押さえたコードに合わせて自動演奏が開始されます。
これは鍵盤を1つ押さえるだけでそのコードに応じた伴奏が始まります。
「Autoplay」をONにするとサスティーンとアルペジエーター機能はOFFになります。



鍵盤に触れると青く光り、演奏が持続されます。
上が高音部(和音演奏)・下が低音部(単音)です。
上と下で違うコードでも指定出来ます。


上部の和音だけを鳴らす、下部の低音だけを鳴らす事も出来ます。



コードに関してなのですが、から設定を指定するコードを変更する事が出来ます。
曲メニューの下部の「コードを編集」を選択して下さい。


ここはカスタムコードの設定画面です。

ここで下部にある8つにタブに任意のコードを指定する事が出来ます。
ルート音・コードの種類・テンションノート・ベース音を組み合わせ、それをコードに指定して演奏に使えます。
コードが分からなくても色々触って、コードの響きを確かめてみるのもいいと思います。


これで「Keyboard」に関しての解説を終わりたいと思います。
長々とした説明にお付き合い頂きありがとうございます。




次回は「Drum」の解説を行いたいと思います。


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